私は学校を卒業すると初めに大手電機メーカーに就職し、製品開発部門のサーバーサイドエンジニア、研究開発部門での新技術の研究や新規ビジネスの立ち上げなどを経験しました。この会社には16年間勤めましたが、大きな組織の中で一通りのことを経験し、次はもっと小さい会社で変わったことをしてみたいと思い転職しました。
次に勤めたのは、出身地の栃木県でふるさと納税の事務処理代行などを行っている会社です。そこで使う業務システムの企画から要件定義、設計開発、開発成果物の受け入れまで全工程を担当しました。全国の地域活性化の取り組みを支えるやりがいのある仕事ですが、技術面では新しい要素がありません。数年経つと物足りなくなり、キャリアを積むなら最先端の技術を使い、誰も作ったことがないものを生み出したいとの思いから、再び転職を決めました。
フライトの人材募集要項で決済ソリューションの紹介を見て、飛び付きましたね。社会のキャッシュレス化が加速する中、フライトはモバイルや据え置き、無人機、スマートフォンなどを活用した、多彩なキャッシュレス決済端末をカバーしています。まさにキャッシュレス時代を牽引する会社、新しい社会を作っていく会社です。
それに、さまざまな自社製品を開発する一方で、他の部門では受託開発も行っています。転職面接の際には両部門を経験しているマネージャーと面談しましたが、大企業にありがちな縦割り組織ではなく、部門間の壁を全く感じないことに驚きました。自社製品と受託開発の両軸で事業を持ち、なおかつ部門間の風通しがこんなに良さそうな会社は珍しいと思いましたね。
フライトに入ってからは、自動精算機向け決済ソリューションの開発でプロジェクトマネージャーとして活動してきました。マネジメントが肝となる大変なプロジェクトでしたが、決済アプリケーションの開発でも苦労の連続でした。
日本で使われる自動販売機などは、一般社団法人 日本自動販売システム機械工業会(JVMA)が策定した規格(以下、JVMA仕様)に基づいて動作します。そのため、決済アプリの開発ではJVMA仕様の理解が必須ですが、今までに見たことがない独特な規格で初めは戸惑いました。プログラムに問題があると自動精算機のログなどを解読して協業パートナーや開発メンバーにフィードバックするのですが、最初はそのログも読めず、仕様書や設計書などいろいろな資料をかき集め、にらめっこしながら少しずつ学んでいったのです。
そんな苦労もありましたが、今では転職を思い立ったときにやりたかったことが全て目の前にあります。私たちが創っているのは、世界で最も多様かつ複雑な日本のキャッシュレス規格に対応した従来にない自動精算機向け決済ソリューションであり、まさに自分が求めていた仕事に取り組めていると日々実感しています。
自分が開発に携わった製品が実際に街中で動いているのを見られることも、プロダクト開発の醍醐味です。有り難いことに、ご採用いただくお客様は増え続けており、「今日はこんな場所で見かけた」と写真を撮って社内チャットで報告することもあります。意外な場所で使われているのを見て、「ほかにこんな使い方もできるのでは?」と製品開発のインスピレーションを得ることもありますね。
フライトは、すごくフラットな会社だと思います。例えば、何かトラブルが起きると、事業部の全員が自分の役割の壁を超えて協力し合いながら対応します。開発が原因究明に努めている間に営業はお客様とのコミュニケーションに全力を注ぎ、社外とのシステム連携が原因なら担当メンバーが即座に先方と相談するといった具合です。全職種がこんなに力を合わせて取り組むことなど縦割りの会社では見られないでしょうし、そこもフライトらしさだと思っています。
私自身、「エンジニアだから技術のことだけをやり、お客様とは話したくない」などと思ったことは一度もありませんし、むしろプロジェクトマネージャーとしてお客様とお会いする機会が増えたことで、エンジニアとしても成長できていると感じます。
今後もフライトでプロジェクトマネージャーとして頑張っていきたいですね。常々思うのは「歌って踊れるマネージャー(プレイングマネージャー)」になりたいということです。仕切っているだけではただの整理屋さんになってしまいます。常に新しい技術を身に付け、技術的な知見に基づいて他のエンジニアを動かしていけるようにしたいと思っています。そのような指向性にもフライトは最適な環境なので、「技術が好きで、マネジメント指向もある」という方にもお勧めです。
また、キャッシュレス技術はとても奥深い世界であることがわかったので、今後はこれを極めていきたいと思います。そうすれば、今よりもできることの幅がもっと広がり、誰も想像がつかないようなプロダクトを創り出せるかもしれません。
もの作りがしたい、それも新しいものが作りたくて転職してきたので、私にとってのフライト(飛躍)とは、やはり新しいものをどんどん世に出していくことです。それによって自分も大きく飛躍していけるのだと思います。
フライトの社員は皆がそう考えているのではないでしょうか? 誰もが今の成功に安住せず、常にアンテナを立てていますから。社内チャットでは若い社員の間で「こんな面白いものが出てきた」なんてやり取りがどんどん飛び交っています。そういうのを見ると若い人たちの感性の高さに驚きますし、自分も負けてられないって思いますね(笑)
「部門間の垣根がない風通しの良い会社で新しいものを生み出したい」という方は、一度フライトをのぞいてみてはいかがでしょうか。